
仲間たちが始めたアパレルブランド、SANAGARA。
バンドマンたちのDIY精神から生まれたこのブランドは、
音楽と共に歩みながら少しずつ形を変えてきました。
コロナ禍を経て、
活動の休止やメンバーの卒業、
運営体制の変化など、
いくつもの転機を経験することになります。
株式会社SANAGARAの解散後も、
東京・町田のFactory antを拠点に、
形を変えながら活動を継続してきました。
そして2026年。
デザイナーMiuの加入と共に、
SANAGARAは新しい章を迎えようとしています。
以前のロゴは、2023年にSeason2のSANAGARAを象徴するものとして制作されました。
当時のSANAGARAは、
混沌とした社会や世界の中で真実と向き合うこと、
そしてその中で自分自身の意志を持つことを大切にしていました。
ロゴに描かれた「目」には、
そんな想いが込められています。
その旗印のもと、
メンバーによるデジタルデザインや、
新たに出会ったイラストレーター、ミュージシャンたちとの
コラボレーションを重ねながら作品づくりを続けてきました。
そして時が流れ、
再びSANAGARAは大きな変化の時期を迎えます。
メンバーが入れ替わり、
デザイナーとしてMiuが加入。
デジタルデザインを中心としていたSANAGARAに、
縫製やパターンメイキングという新たな視点が加わりました。
既製品を加工するだけではなく、
服そのものをゼロから設計し、
形にすることができる体制へ。
それによって、
商品づくりの考え方も、
ブランドの向かう方向も、
少しずつ変化していきました。
この変化こそが、
SANAGARA Season3のはじまりでした。
だからこそ、今のSANAGARAを表す新しい旗印が必要だったのです。
新しいSANAGARAのロゴは、
Futuraという書体をベースに制作しました。
無駄を削ぎ落とした幾何学的な美しさ。
そして「未来」を意味するその名前。
真理を見つめようとする姿勢や、
未来へ向かう意志。
そのどちらにも、
今のSANAGARAと重なるものを感じました。
今回のロゴデザインにおいて、
最も象徴的なポイントが「G†」です。
これまでのSANAGARAでは、
SNGRという文字列に重きを置いてきました。
では、なぜ今回は「G」なのか。
Gには、ひとつの答えを用意していません。
God。
Gravity。
Ground。
Genesis。
人によって、
受け取る意味が変わる。
その余白そのものを、
この一文字に込めています。
そしてGに重なる「†」。
それは単なる装飾ではありません。
図形としてのカタカムナの「ト」。
Godに対する神聖さ。
そして、
SANAGARAという世界を形作る原点座標。
過去と未来。
精神と物質。
思想と表現。
その交差点として、
「†」をデザインしました。
そして、このロゴはSANAGARAの代表である僕一人ではなく、
デザイナーMiuとの対話の中から生まれました。
Miuと話をしていると、
正確さや完成された美しさだけではない価値に気付かされます。
傷跡や違和感。
少しだけ歪なもの。
その人だけが背負ってきた時間や経験もまた、
美しさの一部なのだと教えてくれました。
彼女が人生のモチーフとして大切にしている「蝶」と「十字架」。
そして僕自身が大切にしてきた思想。
その二つが重なった場所に、
この「†」は存在しています。
Gに添えられた「†」は、
完全な中心には配置されていません。
わずかにずらされ、
視覚的な中心へと置かれています。
完璧な幾何学から見れば、
それはほんの小さな違和感かもしれません。
けれど僕たちは、
そのズレにこそ人間らしさが宿ると思っています。
完璧ではないからこそ生まれる表現。
その違和感こそが、
人間が作る芸術に宿る意志なのだと思っています。
今回リニューアルしたロゴは目的ではなく、
これから始まる物語の入り口です。
SANAGARAは、ただ服を作りたいわけではありません。
この時代を生きる誰かの意志や想いを、
装いとして顕在化させたいと思っています。
SANAGARAを纏うことで、
少しだけ強くなれる。
同じ想いを共有する仲間がいる。
そう思える存在でありたい。
そのための新しい旗印として、
G†は生まれました。
思想ヲ武装セヨ
芸術トハ意志ダ